指値決済による累積ポジティブスリッページの分析
FXをやっていると悩まされるのがスリッページ。
よく言われるのは逆指値(損切りとか)が大きく滑ってしまい想定より大きな損失を被ってしまったということかと思います。
悪徳業者だと不利な方には滑るのに有利な方には滑らないとか(国内の呑み業者はほとんどそうだと思いますが)。
MT4のEAだと許容スリッページをパラメータとして組み込むことはできますが、Market Excution方式だと効かないみたいですし、スリッページを制御するためには以前触れたLimit FOK注文などを活用するしかないんですよね。
だがしかし。スリッページ=絶対悪というわけではなくて、状況によっては有利に滑ることもあるわけです。
今回は指値決済するタイプの自作EAの取引結果を用いて、スリッページを累積するとどの程度影響があるのかを調べてみました。
対象とするのは逆張りタイプのEAで、上述したように基本的には指値(リミット)注文で決済するタイプ。
リミット注文なので基本的には不利なネガティブスリッページは発生しにくいはずです。
データ期間は11月19日から今までの約2か月間で、ちなみにこの間の成績は下記のような感じです。
途中から戦略を追加したりロットをちょこちょこ変えていたりするので参考までではありますが、かなり好調に推移していて僕はウハウハです(笑)
解析方法としては、myfxbookでこのEAの取引履歴をcsvインポートし、指値でTP決済した取引について(たまに成行決済する場合もあるので)TPと決済レートのずれ(=スリッページ)を算出して調べてみました。
で、早速結論を申し上げると…累積のスリッページは68回の取引でプラス1.7pipsでした。
感覚的にはもっと有利に滑っていたようにも思いましたが、うーん、そこまででもなかったか(^^;)
獲得pipsは累積で294.5pipsだったので、全体の利益に対して0.6%くらいはポジティブスリッページで上乗せされている感じです。
まあ、一般的にスリッページはプラスよりマイナスの方が大きい(目立つ)と言われる中で、累積がマイナスでなくプラスになっているというところに価値があるのかもしれません。
あんまり欲張るなということですかね(^^;)
また、スリッページを横軸に頻度をヒストグラム化してみると以下のような感じです。
最頻値はゼロのあたりですが、ややプラスの方が数は多いようです。
見てみると1pipsマイナスに滑ってることもあるのが残念ですが…リミットなんだからそんなにマイナスに滑らせないでほしいもんです。
ただ、今回のデータには含まれませんが指標の影響か10pipsくらいプラスに滑っていたことも過去にはあったので、もっと長く期間をとってみればもう少し有意な優位性が出てくるかもしれませんね。
また、このEAは新規注文もLimit FOK化(参考:Market Excution方式のMT4ブローカーで疑似的なスリッページ制御を実現する)してますのでエントリー側でのポジティブスリッページもここでは出ていませんがもしかしたらあるかもしれません。
あ、言い忘れてましたが口座は外為ファイネストのリアル口座です。
一応NDDと公式に謳ってますし、確かにどこぞの悪徳業者みたいにポジティブスリッページはゼロ、ネガティブスリッページは無限大ってことはないようです。
逆に同様の分析をすればSCAM業者をあぶりだせるかもしれません(笑)
ネット上を調べてもほとんどこういう分析をした結果は、少なくとも日本語では出てこなかったので今回調べてみました。
また期間を空けてデータが溜まってきたら分析の続きをしてみたいと思います。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
FoK Limitの方法をブログにされていた方が以前仰っていたことですが、外為ファイネストはまさに注意事項の1にある 指値注文が指値として処理されない(全ての注文をMarket Orderとして扱う) ブローカーだとのことでした。
なるほど。参考になります。
成行注文になっちゃうとするとあまり意味がないですね。せいぜい、VPSからの遅延をカットできるくらいの利点しかないのでしょうか。
国内の業者ももっと透明性を売りにしてほしいところです。外為ファイネストの胴元は香港ですが…