魔改造Ku-chart
Ku-chartの問題点
Ku-chartってありますよね。通貨強弱を見れるってインジケーター。
そこそこ有名なインジで、ソースコードも含めてどこかでダウンロードできるのでご存じない方はググってみてください。
で、Ku-chartを見ていて何が問題かというと、”たった今”強い通貨、弱い通貨が何なのか見極めにくいことなんですよね。
例えば下記の図は先週のクローズにかけて10時間分のKu-chartを表示してみたものです。
線が細くて見にくかったら申し訳ありません。最近のWordPress使いづらくて…
頑張って拡大して見てください(他力本願)
雇用統計の後の値動きとしてはGBPが強く、JPYが弱くなってますね。したがって雇用統計前にGBPJPYを買えていれば大きく儲けられたことになります。
しかし、週末クローズのチャート時間24:00時点、つまり”たった今”GBPJPYを買えばいいのか?というとそれは違います。
直近のGBPは下がり気味ですし、どちらかといえばGBPは売った方がいいかもしれません。
すなわち、Ku-chartを見るときには過去のKu-powerの値動きも含めて面的(二次元的)に捉えないと強弱を捉えないといけないんですよね。
ここが問題で、Ku-chartは過去のスパイク的な値動きに大きく影響されてしまうので、現在時間の強弱を見ただけでは通貨強弱のトレンドを判断しづらいというのがあります。
直近に比重をかけたKu-chart
じゃあどうしたらいいか、ということで数年前にアイディア的に作ってみたのが、直近の値動きに比重をかけたKu-chartです。
Ku-chartっていうのはイメージ的には通貨の終値と始値の差を積み上げる、つまり積分するイメージでグラフ化したものです。
一方、起点からの騰落率をそのまま積み上げてしまうと、グラフには(あまり重要でないと思われる)過去の値動きの影響がいつまでも残ってしまう。
それを排除するために、積分するときに線形の係数をかけて、現在時間に近いところに比重をかけたのが魔改造の線形加重Ku-chartになります。
さっきとは別に、過去1週間(120時間)の値動きについて、通常のKu-chartで表示したのが上図、直近に比重をかけた線形加重Ku-chartが下図です。
線形加重の方は120時間より前の時間は比重0なので値も0です。
細かいことを言えば、一次関数で加重をかけた値動きを積み上げているのでチャートも二次関数的な感じになりますね。
当然ながら各通貨の強弱の推移状況や最新時点での通貨の強弱比較も変わってきます。
一番わかりやすいのはJPYの推移ですかね。
JPYは週初から週半ばにかけて買われ(円高)、週末にかけて売られていった(円安)という流れが上のKu-chartを見るとわかります。
一方で、下の線形加重では直近の値動きに比重をかけているため、週末にかけての円安影響が強く表れており、週末クローズ時点ではJPYが一番弱い、という分析結果になります。
通常のKu-chartだと週末クローズ時点のJPYは他通貨の中間地点に位置しているので強いのか弱いのかなんとも判断しがたいのですが、線形加重Ku-chartの方だとJPYが弱いといえるんですね。
ってな感じでKu-chartを前々からいじくって遊んでいたのですが、最近はEAにも実装していろいろなロジックを組んで実験的に動かしています。
MT4だと上手くバックテストができないので(CopyCloseとか使えばできるみたいですが、そこまでの能力がなく…)、小ロットでフォワードデータを積み上げています。
成績としては今のところ悪くないですが…ただ、EA化した場合には通貨強弱を判断するというよりは、直近でボラティリティの大きい通貨ペアを判断する、程度の使い方になるのかなーと思っています。
ボラさえあれば、単純な移動平均でもそこそこ勝てるので。
ということで、生存報告でした。
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